パンテノールとは、ヘアケア製品や 頭皮ケア製品に使用される
パンテノールとは、
アミドアルコールであり、
物性・性状は液体で、
エタノールには簡単に溶解し、
エーテルにも溶けます。
生体内ではパンテノールが
パントテン酸に変化し、
パントテン酸の効果を発揮することが
明らかになっており、
ビタミン活性を示すのはD体のみであり、
L体にはビタミン活性がありません。
化粧品に配合される場合、
主に以下の効果があります。
・表皮角化細胞増殖促進による細胞賦活作用
・角質柔軟化による保湿作用
・ヘアコンディショニング作用
そのため、
スキンケア製品、
メイクアップ製品、
マスク製品、ネイル製品、
ボディケア製品、ハンドケア製品、
化粧下地製品、洗顔料、
シャンプー製品、コンディショナー製品、
トリートメント製品、
アウトバストリートメント製品、
頭皮ケア製品、
まつ毛美容液など、
さまざまな製品に広く使用されています。
パンテノールは、
皮膚内に浸透して
パントテン酸として皮膚の新陳代謝を促進し、
肌乾燥の修復を助けるため、
湿疹・皮膚炎やひび・あかぎれなどの
医薬品の外用剤として使用されています。
化粧品に配合する場合には、
使用上限を守って配合され、
表皮の代謝を促進し、
肌荒れやかぶれなどを改善する目的で
使用されると考えられます。
また、
角質柔軟化による保湿作用に関しては、
パンテノールは低分子物質であり、
浸透してパントテン酸に変化することにより
爪に柔軟性を付与し、
ひび割れや亀裂の発生を低減するため、
ネイルコート製品、
ネイルケア製品にも使用されています。
パンテノールという成分は、
吸湿力の強い物質であり、
浸透することで持続的な保湿効果を発揮し、
ヘアケア製品や
頭皮ケア製品に使用されています。
そのおかげで、
抜け毛の予防やフケの低減にも
役立つとされています。
現在のところ、
パンテノールは
医薬部外品原料規格2021に収載され、
化粧品配合量・通常使用下において
安全性に問題がないと考えられています。
また、
30年以上使用されている実績があり、
皮膚感作性や眼刺激性もほとんど報告されていません。
ただし、
ごくまれに紅斑反応が
報告されていることから、
皮膚刺激性については
非刺激性-軽度の可能性があります。
同様に、眼刺激性についても
非刺激性-最小限の可能性があるとされています。